農業インフラ・ワークショップ「みんなで考えよう! 遊休農地のこれから」

 檜原村では昨今の過疎化の波を受け、就農者の人口減少・高齢化が進み、これに伴い鳥獣類のテリトリーが徐々にヒトの生活圏を侵食しつつあります。そのため、かつて美しかった里山の斜面畑にも耕作放棄地が増え、そこが鳥獣類の格好の餌場や隠れ場所となっています。そして、せっかくの農作物を荒らされた就農者たちの耕作意欲は削がれ、それがさらに斜面畑の荒廃に拍車をかけるという悪循環に陥っています。

 そこで問題解決のアイデアを広く募るためのワークショップを開催しました。この負の連鎖を断ち切り、さらに都市からの新規就農者を呼び込むような、魅力的な農園を創り出せないか?という問いかけに対し、十数名のボランティアの皆様が応答して下さいました。メンバーは村や近郊に住まいの方々や都市部からいらした方々で、年齢や職業もバラバラですが、皆さん一様に檜原村の農業や里山文化を愛し、現状をなんとか打破したいと願っている方々です。
 全メンバーを3〜4人の3グループに分け、それぞれにアイデアをまとめて発表していただきました。期待した通り、じつにユニークなアイデアをたくさん出していただけました。これらをアイデアの「種」として、これからも檜原村の農地の調査・研究をすすめ、さらに村の達人の皆様の意見も頂きつつ一つの案にまとめ、実現まで漕ぎ着けていきたいと思います。

さとやま学校だより02号より