藤倉古道歩き ~昔の通学路を歩いてみました~

秋らしい陽気の11月16日、地元の方が書いたマップ(作成は10年以上前)を手に、今後古道歩きハイキングを企画していくための下見調査が行われました。参加者は、NPOスタッフ3名と、檜原村地域おこし協力隊のSさんの計4名です。

(地元の方が書いたマップ)

12:48藤倉校舎を出発。藤倉バス停を背に倉掛方面(小河内峠方面)へ川沿いを歩いていきます。寒澤寺を過ぎ、落合と呼ばれている場所に出ます。そこに、これから調査をする古道「三十三曲がり」の入り口があります。

(三十三曲がりの入り口)

13:16三十三曲がり入口から古道ハイキングスタートです。三十三曲がり沿いには、地元の「もみじの会」の方々が植林したもみじが沢山植えられていて、素晴らしく紅葉したもみじが迎えてくれました。三十三曲がりという名の通り、ジグザグと曲がりながら続く小道を登っていきます。

眼下に紅葉した山の麓、家々の屋根が見えてきました。

13:33林道に出ました。大きな古民家もあり、その先に続くルートが見つけにくいのですが、傍らに小道があるので、そこを進んでいきます。少し景色が変わり、モミなど大きな木が林立した道になりました。伐採された丸太が整頓して置かれ、網を巻いた植林されたばかりの若いもみじの木々が道を誘導します。

調べてみると、もみじの樹齢は数百年ということだそうです。これから長い年月をかけて、藤倉の紅葉を愛でる人々を増やしたいという「もみじの会」の方々の思いが伝わってきました。

途中に、昔使われていたという炭焼き小屋もありました。

遠くの山々が見渡せる場所がいくつかあり、景色を眺めながら、山の名前や地形を推察しました。木立の間を風が吹き抜けてきました。そろそろゴールです。

14:30 ヘリポートに到着。三十三曲がりを登り始め、休憩しながら進んで約1時間15分位のコースです。この日は天候も良く、山の向こうの都心のビル群までが良く見えました。

昔、倉掛地域に住む子どもたちはこの道を通って藤倉小学校へ通っていたということです。毎日この道を行き来していたら、それは健脚になることでしょう。この地域のご高齢の方々が心身ともに健康な理由が一つ分かりました。

14:55に倉掛を出発し、帰りは車道を歩いて下ります。川沿いの道とぶつかり、落合方面へ川沿いをしばらく歩きます。落ち葉が川辺に敷き詰められ、美しい景色でした。

16:05藤倉校舎に到着しました。校舎に入り、少し冷えた身体にコーヒーとお菓子が美味しかったです。

この日は天候に恵まれ、良い景色に出会うことが出来ました。かつて小学生が通った通学路「三十三曲がり」。地元の方が生まれ育ったこの地の良さを多くの方に知ってもらいたいと、もみじの植林、道の整備を今もなお続けています。

秋はもちろんのこと、これからも四季折々の景色が楽しめる古道ハイキングルートになりそうです。

(菅原初芽)