年の瀬押し迫る12月28日(水)、農と食のワークショップ第4回目「雑穀お供え餅作り」が行われました。この日はご家族の参加もあり賑やかな一日となりました。
かつて、山地で米が作れない檜原村の食生活を支えたのは、アワ、キビ、ヒエなどの雑穀でした。年末に、雑穀餅と白い餅(餅米)を重ねた「お供えもち」を作って、お世話になった方へ持っていったという風習があったそうです。今回は今年NPOの畑で収穫した雑穀キビを使い、伝統の「雑穀お供えもち」を作りました。
校庭のかまどに火をつけるところから作業スタートです。
釜の中の湯がカンカンに沸いたところで、前日から漬けておいた餅米を入れた蒸し器をセットします。
15分程で蒸し器の上下をひっくり返し、また10分~15分蒸かします。
今回は、熱いままの餅米を餅つき機に投入します。
ぐいんぐいんと踊るように回り出す餅つき機の中の餅。はじめは勢い余って餅米が飛ぶというアクシデントに見舞われましたが、皆で手で押さえながら、何とか一つのお餅になってくれました。
熱いままの餅のかたまりを今回は170gづつに分け、それを台の上で手で回し円筒状を意識しながら丸めていきます。丸くなった餅は自重で少し平らになっていきました。
参加したご家族も普段できない作業に興味津々、皆で交代で丸める作業を行いました。だんだん現場が餅屋になっていくようで面白かったです。
1歳の子も皆のやる動作をしっかり見て、真剣にお餅を丸めていました!
白餅が全て丸まったところで、ランチ休憩です。
この日はビュッフェスタイルでの里山ランチでした。アワ餅タカキビ餅を入れた雑煮、オイネノツルイモの味噌炒め、スズノ大豆ご飯、大根と鶏肉の煮物、その他の季節野菜をふんだんに使ったおかずを各自取り、陽の当たる食堂で皆で味わいました。
元気をチャージした後は、キビ餅作りで再スタートです。
こちらも前日から漬けておいた餅米とキビを混ぜ、蒸し器でかまどで蒸しあげます。
キビ餅は今回は140gづつに分けていきます。白餅よりも水分が多めでくっつきやすかったです。
鏡餅作りが一段落した後、つきたてのキビ餅にあんこを添えて皆で試食しました。キビの味わいがあり、とっても美味しかったです。
その後、皆で自分の好きな白餅とキビ餅を選び、お土産用にお供えもちをラッピングしました。
参加された皆さんのお正月に檜原村のお供えもちが飾られるのが楽しみです。
今回、アワ餅とタカキビ餅の販売も行いました。キビ、アワ、タカキビのお餅を食べ比べてみるのも楽しそうです。
今回は、今年の6月に撒き秋に収穫したキビを脱穀し、精白し、お餅に混ぜてお供えもちを作りました。畑の土作りから考えると約1年ほど畑作業を通して作った雑穀餅は、味わいがさらに違うように感じました。また、一人ではできない作業ばかりということも感じることが出来ました。
また来年も健やかにこのお餅が食べられますように。心からそう願わずにいられない雑穀お供えもち作りでした。
(菅原)