今年の栽培は、初夏の記録的少雨、夏の長雨などの異常気象でヒヤヒヤする場面がたくさんあり、出来が良かったものも悪かったものもありました。今年の畑仕事を振り返ってみました。
ジャガイモ
植え付け直後、イノシシに畑を荒らされ、大慌てで周囲にネットを張ることからスタート。4月〜5月の少雨の影響か、収量は例年より少なめでした。
ジャガイモは、栽培時期も短く作りやすい作物ですが、最近は4月頃になるとニジュウヤホシテントウの卵が沢山産みつけられ、放置しておくと葉が全部食べられるという被害に遭います。お金をかけたくないことと、無農薬栽培したいという理由で、私たちは、葉の裏の卵を手で除去するのですが、これがなかなかやっかいです。
大豆
昨年は、サル除けネットを全面にかぶせたのにも関わらず、イノシシに踏み荒らされて、大豆がほぼ全滅するという経験をしました。今年は、サルもイノシシも入らないような電気柵の設置を考えていたのですが、時間切れで断念。周囲の雑草をそのまま生やし、外からわからないように栽培してみました。 結果は、なんとか成功、外敵の襲来を防ぐことができました。除草した畑で育てた時と比べると、収量は半分くらいですが、再び檜原産地大豆で味噌を作れることは、とてもうれしいことです。
麦類
小麦は豊作だったのですが、収穫後が問題でした。天日干し中に、想定外の夏の長雨があり、穂がなかなか乾きません。晴れ間が待ちきれずに、雨が上がった頃合いを見て脱穀しましたが、外穎と呼ばれる実を包む部分が充分に取れなかったり、虫が発生したりして、作柄はいまいちでした。
今年は、かつての檜原村の主要作物だったという大麦も少量育ててみました。伝統食「おばく」を作ってみたいと思っています。
雑穀
かつて檜原村で栽培されていたというホモロコシ(タカキビ)を初めて栽培しました。苗を育ててから定植したのですが、真夏の光を浴びてぐんぐん成長し、3m近くにもなった茎に立派な実がつきました。脱穀・調整作業はこれからですが、今年のお餅つきでは、珍しいホモロコシ入り餅を作ります。 その他
インゲンは大豊作、エンドウマメ、バジル、パセリなども、食卓を賑わせてくれました。現在、白菜、大根、ノラボウといった冬野菜が畑の一部を占領していますが、まだ経験が浅く、地元の方の作っているものと比べると見劣りしてしまいます。
振り返って見ると、いつも天候にはらはらし、作物を荒らす動物、鳥、虫をどう防ぐかということばかり考えていた一年でした。しかし、寒暖差が大きく、水はけの良い檜原村斜面畑育ちの作物たちの味の良さは、今年も実感出来て満足しています。
来年は「斜面畑再生プロジェクト」という名前で新たに農業ボランティアを募り、土や堆肥のことも学んで、より充実した畑活動を目指します。