さとやま学校だより10号「新年にあたって」

 あけましておめでとうございます。NPOの活動がスタートしてそろそろ1年になりました。会員も少しずつ増え、会員や地域の皆様、そして事業参加者等に支えられて、日々の活動を続けています。

 昨年は、主な活動である農業と食文化事業を実施した他は、NPO組織としての形を整えるために費やした1年でした。中心となって動くスタッフがまだまだ少ない上に、手間取る畑活動を毎週末やっているので、色々やろうと思っても、なかなかはかどりません。それでも、10月には活動をお知らせするホームページを立ち上げ、またニュースレター(さとやま学校だより)を1〜2ヶ月に1回発行することを続けてきました。まずは私たちの活動を知っていただくとともに、NPOの趣旨に共感して下さる方や檜原村に関心を持ってくださる方が増えることを願っています。
2018年は、次のステージとして、より多くの人たちに参加を呼びかけ、社会(地域)貢献へ繋がるような活動をしていくことが目標としています。

畑活動は、「斜面畑再生プロジェクト」と名付けて、広くボランティアを募ることにしました。かつて、美しい風景となっていた檜原村特有の斜面畑は現在、残念なことに伸び放題のクズやササで覆われた遊休農地が目立っています。しかし、外からやってきた人でも丁寧に耕し、種を播き、除草し、作物を育てて行けば、畑は生産の場としても、観光客を魅了する美しい里山の風景の一部としても復活させることが出来ます。

「斜面畑再生プロジェクト」は、畑作を楽しむと同時に地域の環境保全、景観美化、里山農業の復活に貢献していくというボランティア活動です。ほぼ毎週末に活動日を設けますが、それぞれのメンバーは、都合の良い日に参加し、その時期に合わせた作業をやるというスタイルはいままでと同じです。活動の成果として、安全でおいしい作物を食べられるというのが、このプロジェクトの最大の魅力。関心のある方がいらっしゃいましたら是非ご参加ください。

「食文化と年中行事体験」に関しては、今年も地元の方から学ぶ機会を作り、現代社会が忘れてしまった里山暮らしの知恵やその豊かさを掘り起こして行きたいと思っています。同時に、その成果をより多くの方々と共有するための教育普及活動として料理教室の開催や、村内外での展示などを考えています。一緒に調査や教育普及活動を作り上げていただけるスタッフを募集中です。

昨年あまり出来なかった「現地材料でのモノ作りと建築」に関しては、現在計画が少しずつ進んでいます。今年には、なんらかの形でスタートを切れそうです。

当NPOの特徴は、主なスタッフと参加者のほとんどが村外に住み、週末に檜原村で活動するという二拠点生活の人たちだということです。町と村をつなぐパイプ役として、我々の活動や檜原村のことを都内の人たちに紹介する活動も徐々に始めました。都会の人が週末になると檜原村にやってきて、さまざまな形で活動出来るような流れをどんどん作って行きたいと思っています。  本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さとやま学校だより10号「新年にあたって」