麦味噌の寒仕込をしました

寒の入り直後の1月8日(日)、藤倉校舎で味噌作りをしました。味噌作りは、昔から檜原村では大切な冬仕事の一つで、今でも作っている家はたくさんあります。

藤倉校舎のある地区は、標高が高く夏の暑さも厳しくないことから、発酵に向いている場所だと言われており、かつては近所に味噌製造所もあったそうです。10年くらい前に、私たちは地元の方に味噌作りを教えていただいたのですが、とても美味しいので毎年作り続けています。

この日のワークショップの参加者は、イタリアとアメリカから来たお客さま3名。発酵にとても興味があるということだったので、前日の豆を洗って水に漬けるところから、樽に仕込むまで全ての工程を体験していただきました。

前日から宿泊し、朝早くから大豆を4時間くらい炊きました。

大豆が柔らかくなった後、今度は臼と杵を使ってペースト状のなるまで潰しました。

   

麦麹と塩はあらかじめ混ぜておきました。

麦塩麹と大豆のペーストをよく混ぜ、樽底に叩きつけるように入れて、樽に詰めていきました。食べられるようになるのは、今年の秋頃からです。

今年のワークショップの新企画は、味噌のテイスティング。過去4年分の米味噌、麦味噌を少しづつ味わっていただきました。味噌汁にすると美味しいのは、3年味噌。昨年仕込んだ発酵年数の少ないフレッシュな味噌はそのままスティック野菜のディップになるし、オリーブオイルと混ぜてイタリア料理のソースにも使えそうです。また4年以上の古い味噌は、隠し味にするとなんとも言えない深い味になりそう・・・。なんて、みんなで色々意見交換しました。

ランチは、そんな味噌をたっぷり使った豚汁と、檜原村の固有種すずの大豆ご飯、そしてさつまいも。大豆を茹でる時間にダッチオーブンで焼いたさつまいもがびっくりするほど美味しくなっていて、味噌も里山料理もとてつもなく深いと実感した1日になりました。

プログラムの最後に、参加者の皆さんに、今後檜原村でどんなワークショップに参加したいか聞いてみました。山菜やワサビやキノコなどを採集してから料理したり、保存食を作ったりするようなワークショップに興味があるということです。これからも、各季節に、海外の人に日本の里山料理や保存食を伝えていけるようなワークショップを開催していこうと思います。(川上)